“ファミリー” の掟はただ1つだけ
組織の長である “ファーザー” に不利益なことをやってはいけない
だから俺が “ファミリー” を抜けたとしても、後継者を作り “ファーザー” の邪魔をしなければ、ひっそりと生きていけるだろう
そう、やる夫が俺の後継者となり、俺はこの街を…いや、この国を出ていく
アンダルシア…カルメンの母親の故郷だ
やる夫はダディの始末をする
夜に酒場でパーティーが開かれている最中、俺はカルメンと夜行列車に乗る
やる夫がダディを始末して男を上げる日が来た
そして、俺がこの街を去る日だ
この日くらいは晴れて欲しいと願ったが、それは叶わなかった
間もなく弟分のやる夫が来るはずだ
今生の別れだ
この街で、この “ファミリー” で、俺以上の男なってくれ
アンダルシアは快晴の日が多いと聞いている
鬱陶しい雨続きの日々も今日で終わりだ
荷造りはすぐに終わり、カルメンとの待ち合わせまで少し寝るか…
夕方を少し過ぎた頃、部屋の電話が鳴った
そうだった、愉快な時間は常に不愉快で終わる
ランキング参加中↓
にほんブログ村