やらない夫はアンダルシアに夢を見ます 第四話

“ファミリー” の掟はただ1つだけ

組織の長である “ファーザー” に不利益なことをやってはいけない

だから俺が “ファミリー” を抜けたとしても、後継者を作り “ファーザー” の邪魔をしなければ、ひっそりと生きていけるだろう

そう、やる夫が俺の後継者となり、俺はこの街を…いや、この国を出ていく

アンダルシア…カルメンの母親の故郷だ

やる夫はダディの始末をする

夜に酒場でパーティーが開かれている最中、俺はカルメンと夜行列車に乗る




やる夫がダディを始末して男を上げる日が来た

そして、俺がこの街を去る日だ

この日くらいは晴れて欲しいと願ったが、それは叶わなかった

間もなく弟分のやる夫が来るはずだ

今生の別れだ

この街で、この “ファミリー” で、俺以上の男なってくれ

アンダルシアは快晴の日が多いと聞いている

鬱陶しい雨続きの日々も今日で終わりだ

荷造りはすぐに終わり、カルメンとの待ち合わせまで少し寝るか…

夕方を少し過ぎた頃、部屋の電話が鳴った

そうだった、愉快な時間は常に不愉快で終わる




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