不思議な体験6 台風の日

9月30日のこと。
この日は朝から気分が冴えなかった。
頭が重くて、落ち着かない…焦燥感があった。

夜からは台風が来るという予報だったので、念のために午前中に水や食料を買い込む。
午後からはアパートでダラダラと過ごしていた。
日曜日が終わり明日から仕事が始まるという事実が憂鬱に拍車をかける。

台風の影響で深夜から風が強くなるという。
風の音は嫌いだ。
悲鳴に聞こえる。
その前に寝てしまおうと思い、ブログを投稿してからビールを飲んで布団に入った。



深夜に玄関のドアがノックされた…。
かなり強めの力で「コンコン」よりは「ドンドン!」に近い感じだった。
慌てて飛び起きたが、ドアのノックはその1度きりだった。

外は台風の影響で強風が吹いている。
何かが吹き飛ばされてドアに当たった…と信じたい。
念のためにチェーンロックをかけたままドアを開けたが誰もいない。
風は俺の嫌いな音を出して吹いている。

不安なまま布団に入り、眠気を感じた頃…。

今度はスマホが鳴った。
一瞬、目覚ましかと思ったが音が違う。
電話がかかってきた音だった。

深夜に電話が来るということは、何か緊急の用件なのか?
そう思って、スマホを手に取るが表示されている文字は『非通知』だった。

呆然としていると電話は切れた…。
俺はスマホの電源を落とし、布団に入って必死に寝ようとした。

風はまだ俺の嫌いな音を出して吹いている。



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