（前回の続き）
ダディさんは静かに語りだした。
どうやら、悪評が広がると社名を変えて引っ越すらしい…。
ネットで調べると、こういうブラック企業は意外と多いみたいだ。
（特に個人相手の訪問販売をやってる零細～中小の企業は）
ダディさんと話してて、多分わかった。
いや、気付いてしまった。
ダディさんは、近々この会社を辞めると思う。
直接、『辞める』という言葉を発してはいない。
それをほのめかす発言もしていない。
でも、何となく分かる。
数々のバイトをバックレてきた俺の直感でわかる。
問題はいつ辞めるかだな…。
俺のほうが早いのか遅いのか…。
この日は何か上手く言えないけど、モヤモヤした気持ちでアパートに帰った。
（ちなみに、土日は休みになった。古畑さんはもちろん出勤だ）
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