やる夫が運転代行の副業をするそうです 最終話 運転代行の起源

運転大后(うんてんたいこう・うんてんだいこう)

中国南北朝時代の末期に運という国があった。
戦乱を免れたため運の国は豊かで、人々は仕事終わりに酒場で酒を飲む習慣があった。
町外れに繁盛している酒場があり、その店には転という看板娘がいた。




気の良い女将さんと、美人で愛嬌のある店は大人気となり、わざわざ遠方から馬に乗って通う常連も少なくなかった。

しかし酒場の帰りは酔っているため、馬に乗ることができなかった。(当時の法律で酔って馬に乗って手綱を握ったら重罪)

いわゆる馬の2人乗りを思いつき、サービスとして始めたところ、これが大人気にとなった。
転には乗馬の才があったため、二人乗りであろうとも素早く客を家まで送り届けることが出来た。

ある夜、ある若く気品ある常連客を家まで送り届けた時、その常連は自分は運の国の王子であると打ち明けられた。
そして店の手綱さばきに惚れ込み、后として王宮に来て欲しいとプロポーズをした。

こうして転は酒場の看板娘から一国の后になり、転大后と呼ばれ民衆からは篤く信頼された。

今日の我が国において、酔客の車に乗り送り届けるサービスを運転代行と呼ぶが、これは運の国の転大后が語源となっていることは賢明な読者諸氏の推察の通りである。

民明書房 『中国のシンデレラ列伝 転大后の章』より




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