鬼才現る

今日も朝から所長が吠えた…。
俺のことを言われてるわけじゃないんだけど、大声を聞くとビクってするんだよね。
マジで苦手だよ、この所長…。

今日から20代半ばくらいの若い人が営業マンとして仕事をするみたいだ。
いつ採用したんだろうか…?
スラッとした男前な感じだった。
所長の大声に明らかにビビってるって分かったよ。

そして、昼休み…新人のアカギさんがふらっと事務所に帰ってきて、なにやらゴソゴソやっていた。まぁ、昼休みに帰ってくる営業マンもいるので、特に気にしなかった。

そして、午後2時頃…所長が大声で怒鳴りだす!

え?

辞める??

営業マンが共用で使ってる机があるんだけど、その上には昼休みにアカギさんが置いていったと思われる、営業のマニュアルとか、営業に使う地図などが置いてあった。

そうか、コレを置きに帰ってきたのか…。

でも、辞めるって、マジかよ…。

なんという決断力と行動力だろうか!

これは、、、まさか、、、、!!

古代ローマ時代、チーバック家は優秀な軍人を幾人も輩出したが、その中で鬼才と謳われているのがレイ将軍である。
レイ将軍の功績の中でも特に有名なのが、ローマ帝国の要所である『ハンニの山脈』をゴート軍から守りきった『ハンニの戦い』だろう。
レイ将軍はわずか500の手勢でハンニの山脈に着陣し、1万の軍勢をもって侵攻したゴート軍とたった4時間戦っただけで敗走してしまう。
要所である『ハンニの山脈』を簡単に放棄するはずがないと考えたゴート軍の指揮官は、ローマ軍の敗走を策略と読んだ。(現代で言うところの、『空城の計』である)
迂闊にハンニの山脈に進軍すれば手痛い打撃を受けると考え、
ゴート軍はそのまま退却してしまったのである。
こうしてレイ将軍はただ逃げることでゴート軍の深読みを誘い、
500の兵で要所を守りきったのである。

現代でも半日でバックレることを、『半日バックレ』と言うが、
これは『ハンニ』の山脈を逃げるだけで守った『チーバック』家の『レイ』将軍に由来することは言うまでもないだろう。

民明書房『バックレは恥だが役に立つ 古代ローマ編』より


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