俺は如何にしてバックラーとなりし乎 その1

バックレる前の日のこと(特定怖いので、結構ボカして書くよ)

とにかくヤバイほど忙しかった!




いつもより人も少なく、かなり混乱していた。とにかく出庫してスペースを減らす。減らしたスペースに製品が積まれる…。

フォークリフトが走り回り、俺達は次から次へと出庫した。

もう他人のフォローなんてしてる暇はない。自分のことで精一杯。いや、自分のことすら十分にできない状態だった。

ハッキリ言ってこの状態でミスしないほうがおかしい。ロクに確認せずにバンバン出庫した。ミスがミスを誘う、悪循環に落った。

A製品は全部出庫したはずなのに、何故か俺の後ろにA製品と書かれたダンボールがある。

ダンボールに書かれている『B部品』の文字が二重線で消され、横に『C部品』と書かれていたが、それも二重線で消されている。では、B部品でもC部品でも無いこの部品は何なのだ?二重線で取り消すのはいいが、正解を書いておいてくれ。

『そこにあるの、早く出庫しろ!それ出庫したらトラック出していいから!』

と、俺に乱暴な指示を出して走り去っていく社員…。

『そこにあるの』とは一体どれだろうか?一番人気のD部品か?それとも少ないながらも一定の注文があるE部品か?いや、大穴狙いでF部品か?

工場や倉庫でバイト経験があるから、出庫間違いがどれだけヤバイか知っているはずだった。でも、この状況だと感覚が麻痺して『どうでもいいや』ってなっていたんだと思う。

そして定時になった頃、色んなミス(俺達だけじゃなくて、製造ラインでもミスがあったようだった)が発覚して工場内はちょっと騒然とした。

運送屋からのクレーム(正確には運送屋じゃないけど)から、次々とミスが発覚した。ただ、『出庫の段階で最終的にダンボールを開けて中身までチェックしてるから、ミスは最小限のはず』という認識を俺達を除く全員が持っていたようだった。

『ダンボールを開けて中身をチェックしている』なら、その認識の通りだろう…。

状況を収集するため、出庫は一旦ストップになり俺達は帰宅を命じられた…。

つづく

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